~機能安全の基礎知識①~
機能安全認証を始める方法:初心者向けガイド
【はじめに】
・機能安全が初めての方でも安心して取り組めるよう、基本的な情報から丁寧に解説していきます。
更新は不定期になりますが、できる限り短いスパンで続けていきます。難しい内容は極力省いて説明していきますので、楽しみながら読み進めてください。
今後のタイトル予定:
- PL(パフォーマンスレベル) とカテゴリについて (今回)
- 機能安全の歴史
- 電源の二重化について
- 故障診断について
- AGV規格 考察
- ロボット規格(更新版) 考察
- 機械規則 考察
第1回 PL(パフォーマンスレベル) とカテゴリについて
機能安全。その名前からも察せられる通り、何か安全に関係していそうな重要な概念ですよね。でも、実際にはどんなことを指すのか、初心者にはよくわからないかもしれません。そこで、今回は機能安全認証を始めるための初心者向けガイドをお届けします!
まず始めに、機能安全認証の重要性について考えてみましょう。機能安全認証とは、システムや製品が安全に動作するための証明書(認証書)を取得することです。特に、産業や医療、それに自動車などの分野では、機能安全は重要な要素となっています。信頼性や安全性の確保は、人々の生命や財産を守るために欠かせないのです。
機能安全の身近な例をあげてみましょう、前日、NHKのプロジェクトXでも取り上げられた、皆さんのご自宅にもある「温水洗浄便座」ですが、番組の中でも取り上げられていたように、ボタンを押したときのお湯の温度は重要です。おそらく、第一世代の機器はアナログ的な温度制御をしていたと想像しますが、現在はこれらの機器もマイコンとソフトウェアで制御されています。しかし、マイコンや電子部品というのは、信頼性の高い部品をつかっても、いつかは故障が起きてしまいます。
もしマイコンや電子部品が壊れたとき、お湯が出ないだけならケガをすることはありませんが、熱湯が出てきたら大やけどです。
実際に、この温度制御の部分に機能安全の技術を適用しているメーカさんもあります。
この様に、故障や誤動作をすると、人がケガをするリスクのある機能のことを機能安全と呼びますが、使う側からすると、これらの機能がちゃんと設計されているか、心配になりますよね。そのため、メーカだけではなく、第三者が安全規格に基づいて客観的に評価を行い証明書(認証書)の発行を行うことを、機能安全認証(第三者認証)と呼んでいます。
参考:https://www.nhk.jp/p/ts/P1124VMJ6R/episode/te/722YRZYM93/

さて、機能安全認証の基本的な考え方について見ていきましょう。機能安全の目的は、事故や障害を防止し、最悪のケースでも人々を守ることです。そのためには、リスクを適切に評価し、安全なレベルを達成する必要があります。機能安全認証は、この目的を達成するための道具として活用されるのです。
それでは、実際に機能安全認証を始めるためのステップを見ていきましょう。まずは、機能安全の規格やガイドラインを学びましょう。国際規格ISO 26262やIEC 61508、ISO 13849-1、IEC 62061などが代表的なものです。次に、リスク評価を行いましょう。システムの潜在的な危険性を洗い出し、適切な対策を講じるためには、リスク評価が欠かせません。また、適切な評価を受けるためにはある程度の準備は必要ですが、あまり知られていませんが経験の多い認証機関と一緒に始めることは非常に有効です。もしくは経験の豊富なコンサルタント(機能安全認証機関出身者やメーカ出身の機能安全認証経験者等であればベスト)と始める方がさらに最短コースを選択できます。その場合コンサルタントと一緒に認証準備(設計計画とコンセプト設計完了)してから最短コースで認証機関に申請し、評価を受けることで機能安全認証を取得することができます。コスト的にも時間的にも実際は最もベストな方法になります。
パフォーマンスレベルと安全カテゴリの適切な選定方法についても触れておきましょう。パフォーマンスレベルは、ISO 13849-1で示されるシステムの安全性に対する信頼性を示す指標です。安全カテゴリは、その規格の中で示される定性的なリスクの程度を分類(非常に古く1996年制定のEN 954-1から派生)したもので、2006年以降は、パフォーマンスレベルを算出するためのパラメータの一つとなっています。これらをリスクに応じて適切に選定することで、必要な安全性を確保できます。
成功する機能安全認証のポイントもお伝えしましょう。まずは、関係者の協力(=円滑なコミュニケーション)が欠かせません。エンジニアや開発者、マネージャーなど、関係者が一丸となって取り組むことが重要です。また、適切なツールやテクニックを活用することもポイントです。リスク評価のためのツールやソフトウェアを使いこなすことで、効率的に作業を進めることができます。しかし、外部からの購入するツールよりも実際はMicrosoft Excelを使って自分たちで作った方が安くて非常に効率的ですし、アップデートも容易です。作り方は我々が指導しますのですぐに作れます。よく市場では高価なツールが販売されていますが、故障率を計算するようなもの(コンポーネントFMEA、確率計算等)は、Microsoft Excelで十分に自社で作ることで対応可能です。(自分たちでツールを作ることで、機能安全に対する理解も深まります)
【まとめ】
初心者向けガイドでは、基本からしっかりと押さえて機能安全に取り組むための準備ができるようになりました。機能安全は、安全性を確保し人々を守るための重要な要素です。ぜひこのガイドを参考に、機能安全認証に取り組んでみてください!
【ディスクリプション】
機能安全認証を始める初心者向けのガイドを紹介しています。機能安全に興味がある方や初めて取り組む方に役立つ情報が満載です。是非チェックしてみてください! 今後は、さらに様々なトピックについてご紹介していきます。
